宗門
1 宗門
瑞芳寺の宗派はなに?
臨済宗妙心寺派(禅宗)です
2 宗門
臨済宗(禅宗)の教えは?
お釈迦さまの正法を相承(うけつ)がれた初祖達磨(しょそだるま) 大師、宗祖臨済禅師、さら に開山無相(かいさんむそう)大師に及ぶ一流の禅を宗旨及び教義とします。
3 宗門
臨済宗妙心寺派(禅宗)の本山はどこにあって全国にはどれ位のお寺があるの?
正法山妙心寺(京都花園)を大本山とし、建武四年(1337)花園法皇の勅願 (ちょくがん)によっ て創建され、開山無相大師の法流は四派に分かれて、 全国三千四百ヶ寺に広がっていま す。
4 宗門
臨済宗妙心寺派(禅宗)って何をお祀りしてるの?
釈迦牟尼世尊(しゃかむにせそん)を大恩教主と仰いで尊崇(そんそう) し、因縁により釈迦如 来、観世音菩薩等をお祀りします。
5 宗門
臨済宗妙心寺派(禅宗)ってどのお経を誦めばいいの?
お釈さまの正法をそのまま心に頂く宗旨ですから、特に教典は一定しません。主に般若心 経、大悲咒、観音経、開甘露門、 坐禅和讃、宗門安心章(しゅうもんあんじんしょう)をお誦み します。
6 宗門
臨済宗妙心寺派(禅宗)ってどんな宗教なの?
宗門は僧俗ともに禅の安心(あんじん)を求める同心同行であり、開山無相大師の 「請う其本 (もと)を務めよ」の御遺誡(ゆいかい)と、開基花園法皇の「報恩謝徳」の聖旨を体して仏法興 隆を実践する教団です。
7 宗門
臨済宗妙心寺派(禅宗)ってどんな考えなの?
自心仏であることを固く信じて坐禅にはげみ、本当の自分にめざめ、どんな苦難にもくじけ ず、常に脚下(あしもと)を照顧(みつ)めてくらしを正し、生かされている自分を感謝しつつ世の ため、 人のためにつくします。
8 宗門
私たちは日々どのように生活していけばいいの?
臨済宗妙心寺派(禅宗)の宗門のもとになっている「報恩謝徳」を日常生活の中で、具体的に 実践できるように示したものが「生活信条」です。
一、一日一度は静かに座って身体と呼吸と心を調えましょう。
(意)自らを整えて、暮らしを調えましょう。
一、人間の尊さにめざめ、自分の生活も他人の生活も大切にしましょう。
(意)信頼のある暮らしです。
一、生かされている自分を感謝し、報恩の行を積みましょう。
(意)暮らしの決まりと報恩行です。
自分と自分の生活を調えることが、人間の尊厳に目覚めて、また感謝と報恩の行につながっ ていきます。生活信条のそれぞれは、個別ではなくて、
お互いに結ばれていて報恩謝徳の生き方を教えています。「報恩謝徳」は妙心寺開基の花 園法皇の御宸翰(手紙)の中の言葉です。その中に「報恩
謝徳の恩、興隆仏法の志」という語があります。
仏祖正伝の命脈を継承し、衆生済度に努めることが、仏祖の恩徳に報いることであります。
生かされて生きていることに感謝しながら、日々暮らして行きたいですね。
9 宗門
そもそも禅ってなに?
禅とは心の別名です。ひとつの相にこだわらない無相。一処にとどまらない無住。ひとつの思いにかたよらない無念 の心境を禅定と呼び、ほとけの心のことです。私たちの心は、もとより清浄な「ほとけ」である にも関わらず、他の存在と自分とを違えて、対 象化しながら距離と境界を築き、自らの都合や立場を守ろうとする我欲によって、曇りを生じさせてしまいます。世の中、意のままにならな いものですが、正確には我欲のままにならないということです。禅 語の「如意」は意の如く と、思いのままになることを言いますが「如意」の「意」は我欲のことではなく、自他の境界と 距離を超えた森羅万象 に共通するほとけの心のことを指しています。この「ほとけ」の心の 働きには「智慧」と「慈悲」があり、それは認許とも言い換えられます。自分とは違う相手を許 し認め、自分とひとつとする「不生不滅・不垢不浄・不増不減」の空の価値観に立つおおらか な心のことです。自他の距離と境界を越えるには、自分自身を空しくすることです。禅とは、雀の啼き声を耳にしても障りなく、花の香りの中にあっても妨げにならず一如となれ る、そういう自由自在な心のことです。
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禅宗ってなに?
仏心宗、達磨宗とも呼ばれる、いわゆる禅宗は中国で起こり、発展し、やがて日本に伝来さ れた仏教の一宗です。日本に伝わった禅宗には、臨済宗(りんざいしゅう) や黄檗宗(おうばく しゅう)、そして曹洞宗(そうとうしゅう) があります。
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仏心宗ってなに?
仏心宗と呼ばれるのは、禅宗が、文字や経典をたよらずに、仏の心(正法 [しょうぼう] )を、師 匠から弟子へと直接伝えていくことを根本宗旨としているからです。その起源は、有名な「世 尊拈華微笑 [せそんねんげみしょう] 」という故事に始まります。ある時、お釈迦さま(釈迦牟尼 仏)が、霊鷲山 [りょうじゅせん] という山に八万のお弟子をお集めになられました。そこでお釈 迦さまは、梵天(インドの神様)が献じられた金波羅華 [こんぱらげ] を手に取り、八万人ものお 弟子に示されました。しかし、お弟子はその意味を理解することができませんでしたが、た だ、摩訶迦葉尊者 [まかかしょうそんじゃ] のみが破顔微笑されました。そこで、お釈迦さまは 「我れに正法眼蔵 [しょうぼうげんぞう]、涅槃妙心 [ねはんみょうしん] あり、摩訶迦葉に付嘱 [ふしょく] す(我が仏心を摩訶迦葉に授けよう)」と言って、正法を伝授されました。これが禅宗 における師資相承 [ししそうじょう] (師匠から弟子への正法の直接伝達)の始まりと言わす。 お釈迦さまのことを、臨済宗では、「大恩教主本師釈迦牟尼世尊」とお呼びして尊崇していま す。
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達磨宗ってなに?
達磨宗とは、お釈迦さまから28代目の祖師である菩提達磨大師 [ぼだいだるまだいし] の名 前から来ています。達磨大師は、インドから中国に渡られ、嵩山少林寺 [すうざん しょうりん じ] というところで面壁 [めんぺき] 九年の坐禅を修行され、「不立文字 [ふりゅうもんじ]、教外 別伝 [きょうげべつでん]、直指人心 [じきしにんしん]、見性成仏 [けんしょうじょうぶつ] 」の旨 を標榜され、禅宗の初祖と仰がれています。達磨大師の「不立文字、教外別伝…」の意味 も、文字や経典をたよらずに、仏の心(正法)を、師匠から弟子へと直接伝えていくということ です。つまり、達磨大師の正法をさかのぼれば、お釈迦さまに行き着くことになり、達磨大師 の正法は、お釈迦さまの正法と同じということです。